飼い方・お世話

【完全保存版】ヒマラヤンのブラッシング入門|健康と絆を育てる毎日のケア術

飼い方・お世話

“美しさ”は毎日のケアから生まれる

ふわふわの被毛と愛らしい表情、そしておっとりした性格――ヒマラヤンはまるでぬいぐるみのような存在感を放つ猫種です。

その美しさと気品の裏には、飼い主による毎日の被毛ケアが欠かせません。

とくにヒマラヤンの被毛は、ペルシャ猫譲りの“ダブルコート”。柔らかく、絡まりやすく、放置すれば毛玉や皮膚トラブルの温床となってしまいます。

この記事では、6匹のヒマラヤンと暮らす私の実体験を交えながら、

  • なぜブラッシングが重要なのか

  • 初心者でもできる道具と手順

  • 部位別のケアと注意点

  • 換毛期やトラブル時の対策

  • 愛猫と信頼関係を築くコツ

を丁寧に解説していきます。
ヒマラヤンと快適に暮らすための“毛づくろいガイド”として、ぜひ最後までお読みくださいね。


なぜヒマラヤンにブラッシングが必要なの?

ヒマラヤンの特徴は何と言ってもその美しい被毛。
しかし、その見た目の美しさとは裏腹に、絡まりやすさ・毛玉のリスク・抜け毛の多さという課題があります。

● ダブルコート構造とは?

ヒマラヤンの毛は「アンダーコート(下毛)」と「オーバーコート(上毛)」の2層構造。この2層構造がヒマラヤンのフワフワな毛を作っています。

しかし、このフワフワを維持するためには飼い主が努力しなければいけません。

特にアンダーコートが密集しているため、毛が絡まりやすく、通気性も悪くなりがちです。

放置すると起きるトラブル

  • 毛玉ができて皮膚炎に

  • 抜け毛を飲み込んで毛球症に

  • 皮膚に空気が届かず湿疹やかゆみの原因に

ブラッシングは、こうした問題を未然に防ぎ、健康と清潔を保つ最も効果的な方法です。

📝 実体験より:
私も最初はブラッシングがとても“面倒”と感じていましが、コームをテーブルの上に置き、いつでも使える状態にしていると

ついつい猫の毛をブラッシングしていました。毎日5分のケアで明らかに毛並みが変わり、健康診断で「皮膚もキレイですね」と言われるように。

いまでは愛猫との大切なスキンシップの時間です。


ブラッシングに必要な道具一覧

ブラッシングの効果を最大限に引き出すには、道具選びがカギです。

道具 用途 特徴
スリッカーブラシ 抜け毛・毛玉除去 細かい針状のブラシで絡まりを優しく取る
ピンブラシ 毛並み整え用 柔らかい毛流れを作る。静電気が起きにくい
コーム(くし) 仕上げ用 毛玉のチェックや細かい箇所の整えに便利
グルーミングスプレー 毛玉防止・静電気対策 保湿成分入りで毛並みを保護

「スリッカー×コーム」のコンビが王道。仕上げにグルーミングスプレーを使うと、静電気が軽減され、毛がほぐれやすくなります。


ブラッシングの基本ステップ

慣れてしまえば5〜10分で完了。
初心者でも実践しやすいステップ方式で解説します。

ステップ1|静かな場所で準備

猫がリラックスできる場所で始めましょう。
最初は抱っこより、床に座ってそっと寄り添う方が安心します。

ステップ2|スリッカーで全体を優しく

毛の流れに沿って優しくスリッカーを滑らせます。引っかかったら、無理に引っ張らず、丁寧に少しずつ。

ステップ3|コームで仕上げ

顔まわり・脇・しっぽなど細かい部分を確認しながら整えます。

ステップ4|ごほうびタイム

おやつやなでなでで「ブラッシングは気持ちいいこと」と覚えてもらうのがコツ。


部位別の注意ポイント

ヒマラヤンの被毛は、部位によって絡まりやすさが大きく異なります

部位 特徴と注意点
耳の後ろ 細く絡まりやすい。小さなコームで優しく。
脇の下・足の付け根 最も毛玉ができやすい。こまめなケアが必要。
お腹 触られるのを嫌がる子も。短時間で。
しっぽ 毛が長く絡まりやすい。根元から先端まで丁寧に。

脇の下の毛玉に気づかず、ある日バリカンで丸刈りするはめに…。
以降、毎日チェックして早期発見・対処を心がけています。


5. 嫌がる場合の対処法と慣らし方

慣れないうちは“短く・優しく”

最初は3分だけでもOK。嫌がる素振りを見せたらすぐやめ、次回に持ち越しましょう。

とくに毛玉の部分は嫌がります(痛がります)。イヤなことをされている!と思わせないようにしましょう。

 ごほうびをセットに

終わったあとに「おやつ」や「お気に入りの遊び」を用意して、“良い記憶”として残します。

 時間帯に注意

食後や眠たいときは避け、リラックスしている時間帯に行うのがおすすめです。

うちの子たちはテーブルに乗ってくるので、目の前にきて甘えてくる時にそっと抱きしめてブラッシングをしてあげます。

新聞の上に乗ってきたときもブラッシングのチャンスです!

寝ている猫の親子の様子


換毛期には特別ケアを

春(3〜5月)と秋(9〜11月)の換毛期には、通常の2〜3倍の抜け毛が出ます。

この時期が大量に毛玉ができるシーズンになります。特に冬毛から夏毛に変わる時期はしっかりとブラッシングをする必要があります。

対策ポイント

  • 毎日朝晩のブラッシングが理想

  • 「ファーミネーター」などのアンダーコート除去ブラシを併用

  • 空気清浄機や掃除機で部屋の清潔も保つ

📝 実体験より
換毛期はまさに“毛の嵐”です。クッション、カーテン、服すべてに毛が付きますが、1日2回のブラッシングで格段に軽減されました。

ブラッシングをするたびに大量の毛がコームについてきます。こんなに毛が抜けるんだ!と驚く量の毛が抜けます。


ブラッシング後のスキンケア

毛をとかした後は、蒸しタオルで軽く拭くと静電気防止や皮膚の保湿に効果的です。

蒸しタオルやウエットティッシュ(人間の口を拭くことができるウエットティッシュ)で拭くことで清潔感も保てます。

蒸しタオルは温度に気を付けることも大切です。熱すぎない温度で拭いてあげています。

プラスαケア

  • 目やに・涙やけのふき取り

  • 鼻周り・口元の汚れチェック

  • 爪切り・耳掃除との併用で“総合ケア”に


ブラッシングがもたらすメリット

メリット 内容
健康維持 毛玉予防、皮膚トラブル防止、毛球症リスク軽減
清潔さ 抜け毛・フケ・ホコリの除去で快適な環境に
スキンシップ 飼い主との信頼関係の構築・ストレス軽減
観察習慣 ケガ・皮膚病・腫瘍などの早期発見が可能に

9. よくあるQ&A

Q. 毎日やらないといけませんか?
A. 理想は毎日ですが、最低でも2〜3日に1回はブラッシングをおすすめします。

Q. 嫌がる猫にどう接すれば?
A. まずは“短時間”から始め、少しずつ慣れさせていくのが大切です。無理にやらないことが信頼関係を壊さないコツです。


まとめ|ヒマラヤンのブラッシングは“信頼”を育てる時間

ヒマラヤンにとって、ブラッシングは単なる“美容”のためではありません。

皮膚トラブルや毛玉の予防はもちろん、何よりも大切なのは、「飼い主との信頼関係」を育てる時間だということです。

ブラッシングタイムが“親子の会話”のような、大切なひとときになっています。

私も猫たちも負担を少なくすることも大切です。

道具は用途に応じて使い分けること、無理のない姿勢で行うこと、そして、換毛期は念入りにケアすることがポイントです。

でも、最も大切なのは「愛情を持って毎日少しずつ続けること」だと実感しています。

ブラッシングは決して“面倒な作業”ではなく、愛猫の健康と安心、そしてあなたとの深い絆を築くための貴重な習慣です。

今日の一回が、明日の健康と笑顔につながります。
あなたとヒマラヤンの毎日が、もっと穏やかで幸せな時間になりますように。

関連記事 【決定版】ヒマラヤンと快適に暮らすための5つの室内環境術|実体験に学ぶ愛猫思いの暮らし方

 

コメント