ヒマラヤンはその穏やかな性格とぬいぐるみのような愛らしい見た目から、子どもがいる家庭でも人気のある猫種です。
「ヒマラヤンって、おとなしくてかわいいけど、子どもがいる家庭でも飼えるのかな?」
猫を飼いたいと考える子育て家庭なら、一度はそんな不安を感じたことがあるかもしれませんね。
私は現在、子どもは独立して夫婦二人の生活でヒマラヤンを6匹飼っています。
子どもとヒマラヤンたちが暮らした日々の中で、「ヒマラヤンと子どもは、正しい関わり方をすれば十分に仲良くなれる」と確信するようになりました。
しかし「かわいいから大丈夫」と安易に考えてはいけません。
猫と子どもが安全に仲良く暮らすためには、正しい知識と配慮が必要です。
本記事では、私の実体験をもとにヒマラヤンと子どもが安心して共生するためのポイントを猫行動学・発達心理学・医学的観点も交えて詳しく解説します。
私自身、ヒマラヤン6匹と子どもと暮らす中で得た経験と知識をもとに、実践的なアドバイスをお届けします。
ヒマラヤンの性格と子どもとの相性
ヒマラヤンはペルシャとシャムの特徴を併せ持ち、以下のような性格があります。
- 穏やかで忍耐強い
- 家族への愛情が深い
- 騒がしい環境はやや苦手
- 警戒心が強く慎重派
つまり、「子どもが苦手」というよりも「子どもを警戒する傾向がある」のです。
猫行動学から見た子どもへの反応
猫は予測不能な行動をする相手に対して警戒します。特にヒマラヤンのように繊細な猫は次のことがとても苦手なのです。
- 突然走る
- 大声を出す
- 強引に触る
などの子どもの行動に驚いて逃げてしまうことがあります。
しかし時間をかけて慣れてくれれば、ヒマラヤンはとても深い絆を築ける猫種です。
我が家のヒマラヤンたちも、最初は子どもを怖がっていましたが、自分から寄り添って眠るようになりました。
おっとりした性格と忍耐力
ヒマラヤンは基本的に静かで落ち着いた性格ですが、子どものような予測不能な動きや大きな声には最初は警戒心を抱きやすい傾向があります。
しかし一度「この子は安全な存在だ」と理解すれば、甘えるようになり、遊びにも付き合ってくれるようになります。
我が家の例|時間をかけて育まれた信頼
我が家では、猫たちは最初こそ子ども怖がり、近づくことさえしませんでした。
でも子どもが優しく撫でたり、決して無理に触ろうとしなかったこともあり、徐々に猫たちの警戒心は薄れていきました。
いまでは、娘のそばで安心して眠ったり、おもちゃで一緒に遊ぶ姿が日常です。
子どもに教える「猫との正しい接し方」
猫との共生を成功させる第一歩は、子どもに「猫は生き物であり、自分と同じように気持ちがある存在」だと理解させることです。
猫が嫌がる行動を避けるルール
以下のような行動は、猫にとって大きなストレスになります。
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大声で騒ぐ
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猫の尻尾や耳を引っ張る
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寝ている猫を起こす
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しつこく追いかけまわす
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無理に抱っこしようとする
私は「猫はぬいぐるみじゃなくて、家族なんだよ」と、根気強く娘に教えましね。でもぬいぐみに見えるほどヒマラヤンは可愛い猫です。
優しい触れ方を練習する
猫に触れるときのルールとして、以下を娘に伝えました:
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頭や背中を、そっと撫でる
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力を入れず、ゆっくりとした動きで
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嫌がったらすぐにやめる
「耳の後ろを軽くなでてあげると、喜ぶことが多いよ」と教えたら、子どもも喜んで試し、猫たちの信頼を少しずつ得ていきました。
猫と子どもが一緒に遊ぶときの工夫
ヒマラヤンは激しい遊びはあまり好みませんが、上手に誘ってあげれば、遊びを通じて子どもとの距離も縮まっていきます。
おすすめの遊び道具
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羽付き猫じゃらし
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ボール型の転がるおもちゃ
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トンネル型のおもちゃや隠れ家
子どもが遊びの主導権を握るのではなく、「猫が楽しいと思う遊び」を意識することが大切です。
子どもたちはまだまだ自分の思い通りしたい気持ちも大きく、大変でした。
見守りは大人の役目
我が家では「猫と子どもが一緒に遊ぶときには、必ず大人がそばで見ていること」をルールにしてていました。
子どものケガ、猫のケガ。双方が事故やケガをしたら大変ですし、大人がいれば猫も安心できます。
猫専用スペースの重要性|猫の逃げ場所をつくる
ヒマラヤンに限らず、猫は「自分のペース」で過ごせる空間を必要とします。
特に子どもがいる家庭では、猫がリラックスできる場所の確保が不可欠です。
我が家の工夫
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キャットタワー(高い位置にある安心空間)
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子どもが立ち入らない静かな部屋
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お気に入りの毛布や寝床
子どもには「猫がキャットタワーにいるときは、そっとしておいてねよ」と伝えました。
このルールのおかげで、猫たちも安心して自分の居場所を持てています。
衛生管理とアレルギー対策|家族全員の健康を守る
猫と子どもが共に暮らす上で最も重要なのが衛生管理です。見た目が麗しいヒマラヤンですが、動物ですので人間との違いは理解しなければいけません。
ヒマラヤンは長毛種のため、抜け毛・フケ・汚れへの対策が欠かせません。
ヒマラヤンのケア習慣
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毎日のブラッシング:抜け毛を減らし、毛玉も予防
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濡れタオルでのケア:被毛についた埃や花粉の除去
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おしり周りの確認:排泄物の付着チェックと清拭
特に「おしり周辺の確認」。排泄物が猫の毛についていないかの確認は注意していました。匂いでも分かります。
ブラッシングには子供にも手伝ってもらいました。ブラッシングは猫とのふれあい時間にもなっていました。
子どもの衛生意識も大切
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帰宅後や猫と遊んだ後は、必ず手洗い
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猫のトイレ掃除や爪切りは大人が担当
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猫トイレ周辺には子どもを近づけない工夫
特に草むらなどで遊んだ時は注意をしていました。子どもの体や服にダニやノミが付着していないかを注視していました。
我が家ではこのルールを徹底しており、衛生面でのトラブルは一度もありませんでした。
トラブル時の対処法|予防と冷静な対応を
よくあるトラブルとその対策
トラブル | 対応策 |
---|---|
引っかかれた | 傷を洗い、消毒。必要に応じて医師に相談 |
猫が怒った | 子どもの行動を振り返り、猫を静かな場所で休ませる |
猫ひっかき病についての理解 感染症リスク
猫ひっかき病とは?
原因菌:バルトネラ・ヘンセラ 感染経路:猫のひっかき、咬傷 症状:リンパ節の腫れ、発熱、倦怠感
予防と対処
- 爪切りをこまめに
- ひっかかれたらすぐ洗い、消毒
- 症状が続くときは病院へ
猫は理由が無い限り、ひっかいたりしません。ひっかく時は防衛本能が働いているときです。
猫も子どもも悪気があったワケではないと思います。しかし、ひっかき傷ができたときにはその後の傷の経過を注意してくださいね。
子どもと猫が絆を深めるために
ヒマラヤンと子どもの間に絆を育てるには、日常の中で「お世話」「遊び」「安心感」を共有することが鍵です。
一緒にできること
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おやつタイムの担当を決める
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猫と一緒に写真を撮る
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名前を呼んであいさつする習慣を作る
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猫がリラックスしているときに、そっと寄り添う
我が家では、子どもが「おやつ係」として活躍しました。
猫たちは子どもの足音だけで反応するようになり、見ているこちらもほっこりしていました。
まとめ|ヒマラヤンと子どもが安心して暮らすために

14/02/25 15:37:35
ヒマラヤンは、穏やかで愛情深く、子どもがいる家庭にも十分に適した猫種です。
- 猫行動学や医学的知識で理解を深める
- 子どもに優しい接し方を教える
- 衛生管理と健康観察を欠かさない
大切なのは、猫のペースを尊重し、子どもに思いやりを教えることでした。
このふたつが守られていれば、ヒマラヤンと子どもは自然と仲良くなります。
私自身、多頭飼いと子育てを通して、猫と子どもがともに学び、成長し、支え合っている姿を日々見てきました。

その経験を通して得た学びを、これからも発信し続けたいと思います。あなたのご家庭でも、猫とお子さんが心温まる関係を築けますように。
そして、この記事がその一助になれば幸いです。
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