はじめに|キャリーケース選びは、愛猫の安心を左右する
猫と暮らすうえで、キャリーケースはただの「移動用アイテム」ではありません。
それは、猫の安全・安心・健康を守る“移動の家”です。
我が家では、ヒマラヤン6匹と暮らしています。大型で繊細な彼らと生活をしていると、キャリーケースの重要性を日々実感します。
とくに印象に残っているのは、1匹が膀胱炎を起こし、夜間に救急病院へ連れていかなければならなかったときでした。
慌てる中、普段から慣れていたキャリーケースにすっと入ってくれたのが、どれほど心強かったか。
この記事では、そんなリアルな経験談を交えながら、キャリーケースの選び方やおすすめ商品、そして使い方のコツをお伝えします。
キャリー選びに悩む方のお役に立てれば幸いです。
なぜキャリーケースが必要なのか?
猫は室内飼いが主流ですが、以下のような場面ではキャリーが欠かせません。
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動物病院への通院(予防接種、体調不良、健康診断など)
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引っ越し・帰省などの移動
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災害時の避難
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突然の緊急搬送(深夜の発作や出血)
ある日突然の事態に備え、キャリーケースは必ず常備しておくべきアイテムです。
私がキャリーケースを重視する理由
昔、まだ2匹だけを飼っていた頃、私はキャリーに対して少し油断していました。
ある日、予防接種に行くためキャリーを出したところ、1匹が猛烈に嫌がり、私の手を引っ掻いて逃げ出してしまったのです。
その後、ベッドの下から出てこなくなり、結局その日の通院はキャンセルに…。
この経験から、キャリーケースに慣らす重要性、そして選び方の大切さを痛感しました。
キャリーケース選びの5つのポイント
① サイズ|猫の体格に合った広さを
猫が伏せた状態で方向転換できる広さが基本です。
狭すぎるとストレスになり、広すぎると不安定に感じてしまいます。
📌【我が家の場合】
ヒマラヤンは一般的に体長40cm前後。
私は50cmほどの余裕があるキャリーを使用しています。多頭飼いなので、小柄な猫2匹が一緒に入れるタイプも常備しています。
② 通気性|夏場は命に関わる
とくに暑い日は、キャリー内部が高温になります。
メッシュ部分が多いもの、側面に空気孔のあるものが望ましいです。
以前、メッシュが少ないキャリーで病院へ連れて行ったとき、到着したときには汗をかいたように息が荒くなっていました。
それ以来、通気性重視のものに買い替えました。
③ 出し入れのしやすさ|上部開閉は神
診察台で猫を出し入れするのは意外と大変です。
我が家のように病院慣れしていない猫たちには、上から抱きかかえられる構造が大きな助けになります。
📌【実話】
私の三男猫は病院の気配を察すると、「ニャッ!」と鳴いて逃げ回ります。
それでも、上開きキャリーのおかげでサッと抱き上げて、スムーズに出発できるようになりました。
④ 耐久性と安全性|特に多頭飼いには必須
6匹もいると、誰かが暴れます(笑)
耐久性の弱いキャリーでは、ファスナーが壊れたり、扉が外れたりすることも。
また、ロック機能付きのファスナーや扉を選ぶと、脱走防止になります。
⑤ 持ち運びやすさ|移動手段に合わせて
徒歩・電車・車…どの移動手段を使うかで、最適な形は変わります。
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徒歩・電車:軽量なリュック型やショルダー型
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車:ハードタイプ+シートベルト対応
📌【我が家の工夫】
車移動が多いため、ハードケース+通気性重視+固定バンド付きのものを使用。
移動中も猫が落ち着いて過ごせるよう、お気に入りの毛布を敷いています。
実際に使っている・おすすめキャリーケース4選
✅ 透明蓋付きメッシュキャリー(ハード)折り畳み式
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猫の表情が確認できる透明な蓋
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通気性抜群で、夏でも蒸れにくい
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持ち運びも軽くて便利
📌 私の一番のお気に入り。
通院時も、猫とアイコンタクトが取れるので安心感が違います。
我が家のキャリーケース(収納時)
✅ リュックサック型キャリー
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両手が自由になり、歩くのが楽
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安定した底面+ロック付きファスナー
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収納ポケットも便利
📌 電車移動や徒歩圏の病院に行くときはこれ。
軽量なので、腕への負担が少ないです。
✅ キャンピングキャリー(ダブルドア)
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上と前面の2方向開閉
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汚れたときの掃除がラク
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シートベルト対応で車内固定OK
📌 車移動にはこれ。
中で粗相しても拭き取りやすく、旅行や長距離にも安心です。
✅ 4WAY キャリーバッグ(カート&リュック兼用)
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キャリー・手提げ・カート・リュックの4通りで使用可能
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振動や音が少なく、猫が落ち着ける設計
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安定した底板と広めの空間
📌 災害避難用にも最適な万能型です。購入をしようと考えています。
キャリーケースに慣らすためのコツ
1|普段から部屋に出しておく
キャリーケースは、いきなり使うと猫が警戒します。
常に部屋の一角に置いて、ハウスのように使わせると効果的です。
📌 我が家では、キャリーの中にふかふかの毛布を敷いておき、おやつやおもちゃを入れています。
寝床のように落ち着ける場所にすることで、病院に行くときでもすんなり入ってくれます。
2|おやつやおもちゃで誘導する
嫌な場所ではなく、“いいことが起きる場所”という認識を与えましょう。
3|短時間から練習
まずは中に入れる→扉を閉める→部屋を少し移動する…といった具合に、段階的に慣らすのがポイントです。
4|実際に短距離ドライブをしてみる
車移動に慣れていない猫には、短時間の練習ドライブがおすすめ。
「移動=怖くない」経験を少しずつ積ませてあげましょう。
使用時の注意点|猫にも飼い主にも優しく
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夏は熱中症対策を! 通気性+冷感マットなどを併用
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長距離移動なら給水とトイレ休憩
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キャリーをしっかり固定:転倒防止のためシートベルトで留める
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声をかけながら移動:猫の不安をやわらげる魔法です
緊急時に備えて|キャリーの中に常備したいもの
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ペットシート(排泄対策)
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ウェットティッシュ
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水・携帯用ボウル
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フード(小分けパック)
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お気に入りのタオルやぬいぐるみ
災害はいつ来るかわかりません。キャリー=避難バッグとして準備しておくと、いざというときに命を守れます。
メンテナンスも忘れずに
キャリーケースは、病院や外出時に使うことが多いため、常に清潔に保つことが大切です。
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使用後は中性洗剤で拭く
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こまめに毛を取る
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消臭スプレーでにおい対策
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壊れた部分は即修理 or 買い替え
📌 我が家では、使用後すぐに掃除してリセット。次の使用時に猫が不快にならないよう、必ずキレイにしておきます。
まとめ|キャリーケースは“安心の入り口”になる
キャリーケースは単なる運搬用具ではなく、猫の安心を守る空間です。
サイズ・構造・素材、どれも猫のストレスに直結します。
そして何より、普段から慣れてもらうこと。これが一番大切です。
我が家のヒマラヤンズたちも、キャリーがあったからこそ、スムーズに通院できたり、いざというときに迅速に対応できました。

あなたの大切な猫ちゃんにも、ぴったりの“移動の家”を見つけてあげてくださいね。
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